ご存知、秀才漫画家萩尾望都の代表的名作『トーマの心臓』をミステリー作家森博嗣が小説として描いた作品。設定や話が漫画とは所々異なるので、別バージョンの『トーマの心臓』です。
思っていたより原作の雰囲気に近いものが出ていた。森センセイ節も控え目で、やればできるじゃん!(何様?笑)とか思った。「探偵伯爵と僕」系の文章かな。
保健室の女先生が登場するまでは、けっこう原作に近い雰囲気と展開。あの女先生は余計。森センセイがあーいうの好きだから仕方ないのか。
オスカーからの視点で描かれているせいか、エーリクが世間知らずで真直ぐなんだけど、大人っぽく見える。むしろ、オスカーの方が子供っぱい。原作のオスカーとは違うかも。ユーリはあんまり変わらないかな(笑)。
トーマの死んだ理由のところとか、森節でもいいからもう少し描いても良かったのでは?
それにしても、この小説版『トーマの心臓』を読む人で、漫画を読んだことないけど森博嗣ファン、という人なんかいるのかな。この小説は漫画を読んでない人にはけっこう分かりにくいと思う。まあ、大体の森作品は漫画っぽいセリフと描写だから、初読の人でも読めなくはないけど…。
漫画を何回も読んでから、こちらの小説を読む方がいいね。
