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12/29/2009

20091226 運命峠I 夕陽剣推参 柴田錬三郎

一度は読んでみたかったシバレンこと柴田錬三郎作品。シリーズものはなかなか1巻が見つからないのですが、珍しくこの話は1巻を見つけたので読んでみました。
江戸初期、孤高の剣士秋月六郎太は、ある日一人の若い女と出会う。彼女は徳川の追ってから逃げている豊臣の血を引く親子に仕える侍女だった。
文章が読みやすいです。文は現在使われているような文よりは硬い言葉が多いけれど、さくさく読めます。久しぶりに時代小説が楽しかったです。
話の展開も上手くて、「物語」って感じです。主人公がまだあんまり活躍してなくて(まだ自分の生き様模索中)も他の登場人物達のエピソードが各々あって、世界観が想像しやすいです。
侍女のささ香が一生懸命で可愛いし、六郎太によって最初は親子を狙っていた忍びの運天も味方になるし、美人の母親を狙う荒くれ次男(城主の)、その子供を抱えて逃げる母蓮子など、方々の話もあるので、話の展開がどんどん気になっていきます。
でも、これを読むと宮本武蔵がただの決闘バカっぽくて好きになれない。(笑)。

12/22/2009

20091218 三国志(一) (1989/04)

「水滸伝」ときたからには、やはり王道の「三国志」を読まねば!ということで、定番の吉川英治版・三国志を読んでみました。初めて吉川作品を読みます。
北方版水滸伝よりやや残虐。けっこう躊躇なく人を斬っているのでビックリ。けっこう残酷な行動でもみんなあっさりしてるし。
文章が読みやすいです。声に出して読みたい物語の文章。内容はおいておいて(笑)。原文の原訳版を読んだことがないから確かなことが分からないけれど、四字熟語とかが出てくると、漢文ぽくていい!(笑)。勉強にもなります。
1巻を読んだ限りでは、劉備玄徳に全く好感をもてません。だって、けっこう人の意見に流されてるんだもん。そんなに周りの状況もちゃんと見れていないよね。知らなかったけれど、意外にも孫堅が野心家だった。王印は獲っていったらダメでしょ!
曹操は今まで読んできた他の作品で描かれている性格とあまり大差はなかった。やっぱりみんな曹操が好きなのかな?(笑)。
物語の場景が浮かんでこない文章だけど、読みやすいです。原作に忠実ってことなのかな。

12/16/2009

20091212 アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎

またまた、今頃読みました伊坂作品。相変わらず、文章がテンポよいので読みやすいです。
過去の話と現在が交錯しながら、話が進む。過去編では、ペットショップ店員の琴美と彼氏で留学生のドルジ、琴美の元彼・川崎。現在編では、大学1年・椎名と彼のアパートの隣人の川崎。登場人物が多くないので、読み始めれば分かり易い内容です。
冒頭が若干、入り込みにくかった。伊坂好きには苦にならないことだろうけど、私は慣れるまで少し時間がかかった。不覚にも最後の真相には驚きました。巧いです。
過去編で、琴美とドルジが夜の公園で出会うネコ殺しのグループがまさか物語りに深く関わるとは思ってなかった。彼らに襲った出来事は、特殊なタイプの事件とかではないが、普段でもあり得るような事で、それがちょっと恐かった。
文章の構成と話の展開は巧いのに、人物達の設定がいまひとつ物足りない。麗子さんとか、もう少し巧く配置できなかったのかなー。こういうタイプの人物を描くなら、ペットショップで働いていることとかも一言二言でさらっと言っても良かったよな。琴美の性格ももう少し偏っていても良かったかも。あんなに行動力あるのに、自分の身の回りの防衛対策が弱いっていうのも…。

20091127 コララインとボタンの魔女 (2003/6/23) Nei Gaiman

ご存知(笑)、ニール・ゲイマン作の児童小説。2009年にアニメ映画化されていて、日本で公開してくれるか不安だったけれど、来年日本でも公開が決まったようで、嬉しいです。

純粋に可愛いファンタジーというよりはややダーク。だって、ボタンの魔女が怖いし…。目がボタンって、想像すると不気味過ぎる。

コララインが古い家の扉を開けてその先に進むと、もう一つの家があった。そこにはボタンの目をもったもうひとりのママとパパがいて・・・。もうひとりのママによってつかまった本当のママとパパ、他の子供達を助けるためにコララインは勇気を出して、不気味な家を探索する。

児童小説だけれど、魔女や家の描写が不気味で、ビジュアルを想像すると怖いです。

11/27/2009

20091123 魔王 伊坂幸太郎

今頃読んでます。大人気伊坂作品。ミステリーとは赴きが違う内容ですが、会話のテンポの良さは変わらずです。なので、読みやすい。

話はいささか読み取りにくいですが、単純に読んで現代社会の成り行き、状況を批判している作品でいいのかな?

読みやすいし上手いのだから、真正面から本格的にこういう思想のドラマとして作品を書いて欲しかったな。弟の彼女のように第3者目線から、客観的に観察しているような視点からの描写ではなく、偏ってでもこういう思想を持った人間とその社会を書けばもっと骨太な作品になっていたと思います。

なので、読んでみて何かインパクトに欠けるなと思ったのは、こういう話なのに踏み込んでいるように見えて、踏み込んでいなかったからかな。

そして、毎回伊坂作品を読んで思うことは、10代で読めばもっと面白さが分かったかもしれないということです。

11/20/2009

20091119 水滸伝 十四 北方謙三

1ヶ月ぶりに読みます。第14巻です。これだけ登場人物が多いので、間をあけて読むと色々忘れてることが多いです。

この巻前半では久々に扈三娘がクローズアップ。扈三娘って梁山泊に入る前に大怪我したのに、その後遺症もなく隊を率いて活躍。凄いな。

そして、またまた王進先生の子午山にまた一人、今度は張横の息子・張平、子供が更生されにやって来る。みんな次から次へと行き詰まるね。こういう駆け込み寺みたいなものが存在していて良かったよね。

致死軍の樊瑞が洪清に倒されてしまい、命を落とすのが意外だった。洪清が強いのか、まだ樊瑞が弱かったのか分からないけれど、早く袁明とか青蓮寺側の人間を倒して!と、つい感情移入してしまう。(苦笑)。

梁山泊には優秀な人物が揃っているけれど、数では官軍に劣るので、全体的に劣勢になる。数には勝てないのね。双頭山と流花寨が官軍にじわじわと戦をしかけられ、攻撃されてます。

長らく塩の道に関わっていた燕順が清風山で最期をむかえる。清風山が敵(董万)の狙いと分かって潔く犠牲になるところとか、腹のくくり方がかっこ良い!あと、あの砲撃マニア(?笑)の凌振がいいね。馬好き、医療好き、鉄好きなど、各分野のマニア・職人がいい!(笑)

11/19/2009

20091117 私の男 桜庭 一樹

2008年直木賞受賞作。このタイトルでこの賞を受賞した作品ってどんな話だろうと思って読んでみました。うーん、あらかじめ大まかな内容(もうすぐ結婚を控えている女は父親と付き合っているという話)をなんとなく知っていたけれど、この父親は結婚相手の父親かと思っていたら、実父なのね。

こういう近親相姦ものって、サスペンスになるか、切なくなるか、やりきれない気持ちになるか、悲しい話になるか、異形な話になるか、だったりするけれど、この話は全くそういう展開はない。ただ憂鬱になる気持ち悪い話だった。少し事件が発生していたけれど(事件がメインの話ではないので、解決せず)。

現代を舞台にリアルにこういう関係を書くと、綺麗でもなく、悲しくもなく、ただ暗くて気持ち悪いんだ、と思う。

異質な世界を書いているのかもしれないけど。最終第6章までは蛇みたいな話で本当にただ気持ち悪い、ムカムカするだけだった。確かに、文章の表現は文学的で上手いし、現代から過去に話が進んでいく時系列は良かったと思ったけれど(外側(現在)から内側(過去)に話が進むのは、中身(餡)に向かって食べる饅頭みたい)。

なので、第6章だけを取り出して1作品にしても良いかも。主人公(花)は震災孤児で親戚の淳悟に引き取られる。成長して、花は淳悟との関係から抜けるためと結婚する。新婚旅行から戻ると淳悟は姿を消していた。そして、どうして二人はこういう関係になったのか、花と淳悟の過去の話が描かれる。

それにしても、これはどの読者層に向けたものだったんだろう。

11/15/2009

20091113 私立探偵・麻生龍太郎 (2009/2/28) 柴田よしき

時間列としては「聖なる黒夜」の後の話。麻生さんが探偵業を始めてからの話。連作ミステリ短編集?でいいのかな。もちろん、山内練も登場します。
短編ミステリですが、他の作家なら1冊使いそうな、1話ごとがちゃんと読み込める作品。ただ、このシリーズを読んでない人には少し入りにくい設定かも。柴田作品のミステリは期待外れが少ないので、とりあえず安心して読めます。
最初は簡単だったはずの仕事の依頼が、調査を進めていくうちに、やっかいな展開になっていったり、自分が感じた感覚とは違う事実が待っていたり、刑事時代とは違う角度から事件を見ることになる麻生さん。派手な展開や意外な謎もないけれど、じっくり読めます。

11/13/2009

20091112 ゴシップガール8 (2007/1/20) Cecily von Ziegesar

引き続き第8巻です。前巻でまたネイトが浮気しちゃった(しかも相手はセリーナ)からブレアは激怒。ブレアはイエール大に補欠合格だったことや、母親の再婚、出産、恋人とくっついたり別れたりと色々な目にあって、変になっていました。

ここ最近はそれらの事件が落ち着いてきた矢先(大学も無事合格)のネイトの浮気なので、ブレアがまたまた変にならないか心配。(苦笑)。そう思って読んでいたけれど、ブレアは一先ず貴族のかっこいい男性とお付き合いできたようです。

流し読みしていて、あまりちゃんと調べてないけど、リッチな人々の生活が描かれているので、多数のブランド名が登場してます。詳しい人には知ってて当然のブランド名ばかりだと思う。

そして、みんな卒業しました。ジェニーは本当に寄宿学校に行くんですかね。

11/07/2009

20091106 ゴシップガール7 卒業だなんて信じられない篇 (2007/6) Cecily von Ziegesar

第7巻です。卒業前にみんなハジけまくってます。いつもと同じか。

セリーナはイエール大入学予定者向けパーティに行き、ブレアは家に居場所がなくなったと思って高級ホテルに滞在したり、ヴァネッサと同居生活を始めてみたり、ネイトは変わらずハイでフラフラしてて、ダンはバンドを辞めて(早っ!)、ジェニーはセリーナを真似ているのか変な方向に向かってます(寄宿学校生活に憧れて、不良(死語?)の真似とか。まだ14歳!なのに、こんなんで大丈夫?(苦笑))。あれ?チャックは何処へ??(笑)いつのまにか、大学に落ちていたらしい。

まだドラマを見ていないけど、こんなハチャメチャな内容がずーっと続いていて、話として成り立っているのかな?

とにかく、退屈でつまらない日常が嫌いな皆さん。刺激を求めていつでもハイです。子供だけでなく、その親達もハイだからね。真面目もしくは普通の人物がいないという、ある意味変わった話。

10/25/2009

20091023 死の彼方までも 三浦綾子

久しぶりに読む三浦綾子作品。短編集です。表題作以外に『赤い帽子』『足跡のない女』『逃亡』の計4作品収録。どの作品も暗くて、恐くて、やるせないです。どれもサスペンスドラマになりそうな作品。短編だけど、よくまとまっていて読みやすいです。

『赤い帽子』も悲しい話だった。父親が亡くなっている主人公母子が日々を懸命に生きているのだが、父親には妻がいて、主人公はそのことを死後に知る。このあたりの設定からして、もう幸が薄い。主人公と息子は裕福じゃないけど強く日々を生きるのかと思ったら…。

三浦綾子はこういう辛い設定の主人公や話を書くのが上手い。読後の重たい感じが…。それが、いいのか悪いのか分からないけれど…。でも、小説ってこういうことなんだよな、と思う。良くも悪くも読後が一瞬でも重くなればよし!(笑)

10/19/2009

20091017 分身 (1993) 東野圭吾

サイエンス・サスペンス・ストーリーになるのかな?同じ顔を持つ鞠子と双葉はそれぞれ自分について、または親の死の原因を知りたいと思い、調査を始める。そこには禁断の技術、人のクローン手術に関する事実があった。みたいな、話。


残念ながら、この手の「最新医療技術」系の小説は年月が経つごとに現実が小説の技術に追いついたり追い越したりするので、その新鮮さ、目新しさがなくなっていく。発売当時に読めば面白く読めたのかも。そういう設定に関わらず、やはり東野作品は苦手です(苦笑)。宣伝の煽りの割りに面白くない。好みの問題ですがね。


なんというか、ミステリー作家ってけっこう独特の雰囲気を持った文章を書く、というイメージがあり、またそういう描写に慣れているせいか、「ミステリー」という割りにこの作者が書く文は特徴のない文章なんだよね。


鞠子と双葉が出会ってからのエピソードがもう少しあっても良かったし、いくらなんでも二人が出会う時が偶然過ぎる!もう少し二人の交流が描かれていたらまた違う印象があったかも。鞠子父の真意も手紙で語られて終わりっていうのもね、あんなに父親の行動を謎めかしておいて…。

20091016 ゴシップガール6 もうすぐ春がやってくる篇 (2007/1/20) Cecily von Ziegesar

第6巻です。原作はドラマと大分違うのかな?ヴァネッサとダンが順調な進展をしているカップルになってきている。この巻でみんなの大学進学の合否が分かる。受験に悩む姿が描かれていなかったので(ブレア以外)、一体どうやってみんなが名門系大学に受かったのか分からない!

金持ちだから?容姿が良くて目立っているから?それとも本当はやっぱり賢いのか?しかも、そんなに進学に悩んでなさそうなんだよね…。ブレア以外。ある意味そういう性格は羨ましいです。育ちがいいからかな。

セリーナは相変わらずモテモテで、見学に行った大学で素敵な男性に次から次に惚れられてます。もー、全然セリーナの気持ちが描かれていないから、軽い子に見えるよー!この巻ではブレアがクローズアップされているのかな。イエール大に補欠合格(セリーナとネイトはなぜか合格)に落ち込んで、変な女子大生とはじけまくり、母親の出産に立会い、ネイトとの関係が復活したりと色々な出来事に見まわれています。

こういう生活が本当にあるのか分からないけど、もしリアルに描かれているなら、こっち(日本)の生活とあまりに違い、そういう点で面白い作品かも。脱線するが、只今米国ではドラマ版はシーズン3を放映中なんだけど、ダンがマーク・ラファロに似てきた!って髪型のせいかな(笑)。

10/09/2009

20091006 ゴシップガール4 Cecily von Ziegesar

第4巻です。5巻を先に読んでしまっていたので、少し人間関係の先の展開が読めます。ダンとヴァネッサがけっこういい感じ。この巻でブレアは髪をショートにするのか!気付かなかったわ。セリーナは何もしなくても、ただ歩いてるだけで注目されて、モデルにスカウトされちゃったり、何をしてもどんな格好でも許される子になってきてる。
でも、時々やっぱりみんなはまだ高校生なんだなーという感じを受ける。年齢が若いのは言うまでもなく、行動が若いんだよね。とにかく、何でも楽しいことをしてればいい、みたいなノリとか。
勉強がすすまないとかこれが上手くできないとか、そういう能力的な悩みをしていないところがすごい。環境がやっぱり人を作るんだな。あーいう環境だから?日本じゃないから?恋の悩みも日本とは違うよね。
セリーナはブレアの義弟アーロンと付き合い、ショーではモデルをし、ブレアはイエール大学のやり直し面接で年上の男性に惹かれ、ダンは自分の詩が少し認められ、変わった新鋭作家と急接近し、ヴァネッサも自分の作品が好評価を得、ジェニーは新しい友達ができて、レオっていうイケメンと急接近し、ネイトはマリファナ買取現場で警察に捕まりリハビリし(高校生なのに…)、そんな感じです。って、あれ?チャックはいずこへ??(笑)

10/06/2009

20091002 ゴシップガール5 Cecily von Ziegesar

第4巻と思って読んだけど、後で気付いたらこっちは5巻だった!この巻では、セリーナ、ブレア、ネイトらはスキーへバカンスしに行っています。ダンは雑誌の出版社でアルバイト。いきなりダンとヴァネッサや、ネイトとよりを戻したのかと思っていたブレアとが別れていたり、3巻のラストから4巻の冒頭では人間関係が新しくなっているなあと思ったら、4巻を抜かして読んでいたみたい。気付かなかったし、4巻読んでなくても5巻が読めるのは問題ですよね…。
そして、チャックの名前が登場人物一覧から消えていた!(笑)。まあ、確かに最近あんまり話にからんでこなかったし、この巻でもゲイを演じている変な感じになっていたしね。
セリーナの兄エリックも登場します。うーん、かっこよさそうだけど、性格はセリーナ以上だろうな。男だし。
それにしても、1・2巻に比べると話も文章も面白さに欠けるな。訳は読みやすくなっていると思う。1巻はすごい面白かったのに。セリーナがどんどん頭からっぽの子に見えるよ。
ジェニーはレオが普通の家庭の子だったことで、自分の幻想が壊れて幻滅しちゃうけど、やっぱり育ちがいい子はある程度のステータスを求めるものなのね。

10/02/2009

20090929 血と暴力の国 コーマック・マッカーシー /訳:黒川博行

[Cormac McCarthy『No Country for Old Men』(2005)]

登場人物も少なく、話も複雑な展開がなく、文章も読みやすい。確かに映画にしやすし作品です。しかし!読みやすい文だけど、独特の表現方法、比喩が物語りが進みながら間に挟まれるので、映画を見ていなかったら状況や設定がほとんど分からなかったかも…。まあ、私の読解能力不足もありますけど。
文章がとっつき難くない分、内容把握に時間がかかる。でも、印象的な文章やセリフが多いので、この作者はすごいなあと思います。
シュガーの武器とか映画を見てなかったらどんな形態か分からないだろうな(苦笑)。
殺し屋シュガー、彼に追われる退役軍人モス、その事件を追う保安官ベル。主にこの3人の話になるんだけど、お互いの接点は深くはないけれど、事件を介して係りが濃くなっていく。こういう時代にこういう事件があった、ということを横から眺めているみたいだった。

(先日開催されていた、訳者の方のトークショーにやっぱり行けばよかった!後悔…。)

9/28/2009

20090924 ゴシップガール3 Cecily von Ziegesar

第3巻です。金持ちのご子息、ご令嬢達高校生の生活が続きます。その豪華で自由な生活に少し吐き気をもよおしました。1,2巻に比べると内容が低下してる。登場人物達の心理描写が減り、行動の描写にちょっと説明が付いている感じです。
セリーナも1巻に比べると何の意志もなく、ただ楽しくて華やかなことにしか興味がない女の子みたいに書かれているし。セリーナの「17歳は老齢」というモノローグが…。17が老齢だったらさ、一体どうすればいいのさ・・・。
この巻では、ダンの妹ジェニーがいつもよりクローズアップされている。ジェニーってばまだ14歳なのね!まだまだ若い!ネイトはネイトでほとんど喋っていないのでは?というくらいにセリフがない!ネイトも意志なく、流れているように見える。何も考えてないんだろうな。
結局、ネイトとジェニーは付き合っていたことになるのかな。恋人未満っぽかったけど。というか、どの子もまだ本気で恋愛していない感じ。願望はあるんだろうけど。男側があんまり真剣な感じしない。
上流生活をしている高校生達の観察日記みたいになっている。話の展開らしきものはない。ダンとヴァネッサもいい感じになっていたけど、なかなかロマンチックにならないですねー。

9/22/2009

20090919 流星さがし 柴田よしき

柴田よしきの連作短編集です。小説雑誌に連載されていたもの。
京都出身新米弁護士、歌義(うたよし)の東京弁護士事務所奮闘記、みたいな感じです。短編にしては、1作毎に話がよく構成されていて、面白かった。
「たとえどんな悪人であろうと、弁護することになったら、この世でただ一人の味方であると、依頼人に思わせること」(だったかな?)というセリフがグッときました。
続編ができそうな作品。
冒頭の京都での歌義の恩師がもう少し話に絡んでくるのかと思っていたけど、1話で登場が終わったのがやや物足りない。

9/18/2009

20090917 水滸伝十三 北方謙三

第13巻です。官軍と梁山泊の本格的な戦いが始まっています。初期に比べると、戦闘場面が巻を進むごと迫力のある描写になってきました。というか、董万が何かかっこいい!敵で官軍だけど(笑)。やっぱり梁山泊に寝返らず、しかもレベルの高い将軍が出てくるとまともな戦いになる。童貫も禁軍元帥っぽい大物の雰囲気が出ています!

李富とか聞煥章とか袁明とかの策略や暗躍にちょっと飽きたところもあったので、実践の戦いはいいもんだと改めて思った。

呉用センセイの戦略が机上論で、実践で闘うためのものではなかったため、双頭山がふいをつかれて官軍に攻撃され、ほぼ壊滅状態になる。大軍の力はやはり強いですね。包囲されるだけでも圧力がある。呉用センセイは当初は教師で、こんな風に梁山泊の軍師になるなんて想像していなかった。というか、そんなオーラが全くなかったんだけど…。大した戦略も描写されていなかったし、考え方もそんなに魅力的じゃなかったような…。

この巻で、宋江の昔からの仲間であった朱仝(ちょっとどんな人物か忘れていたよ)が戦死してしまう。あと、彭玘や孔明も。初期メンバーが亡くなるのは悲しいなー。相変わらず宋江にはあんまり好感もてないし。皆、大人な死に方をしています。いや、燃える船の上で戦死とか、こうこみ上げてくるものがあるよ…。

でも、宋江・宋清の父の宋栄の話はいまひとつだった。あっても、なくてもいい話。だって、宋栄がいてもいなくても、宋江ら梁山泊側に何の影響もないし。ある方が問題だよね。家族とかと決別して自分の志を貫こうとしているんだから。どうしても、宋江関係には反感を抱いてしまう(苦笑)。だって、秦明将軍の妻・公淑を昔好きだったこととか「気にしていない」とか言いながら、だらだら思い出していたりするし、軍会議での発言もそんなに威厳あるか?というくらいだし。

流石にこの辺りにくると、好き嫌いが色々出てきます(笑)。

9/17/2009

20090913 ドント・ストップ・ザ・ダンス 柴田よしき

柴田作品、花咲慎一郎シリーズの新刊です。歌舞伎町で保育園を経営しつつ、副業として(経済的理由のため)探偵業を営む花咲慎一郎です。このシリーズに限らず、柴田作品は外れがないので安心して読めます。

児童養護施設、不登校、10代の妊娠、など、やや現代社会の問題も含んでいるので、話が盛りだくさんな印象。でも、合間にある、子育て論みたいなのは、体験しているだけあった、説得力もあるし、説教臭くない。

久しぶりにこのシリーズを読んだので、医者の奈美や山内や秘書の環さんやらなんだか懐かしかった。

事件があまり大きな事件ではなかったのが、良かったけれど物足りない。前半までは何だか物騒な話に繋がるから展開の盛り上がりに期待したが、結局哀しくて優しい話に治まっていたのが少し残念。事件の残酷性が今までに比べると弱いかな。