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2/20/2010

20100225 テンペスト・下巻 花風の巻 池上永一

下巻を読みました。
頭脳明晰、容姿端麗な真鶴は女では受験できない科試を受け、王府の役人として活躍する。但し、王府は女人禁制(というか、女にはそんなことをする必要がない、できないと思われていたから)だったので、真鶴は宦官・孫寧温と性を偽って王府に就く。
役人として列強異国との交渉、国内の政策、近代化の波から王朝をどう守るか、など、一見男である孫寧温の活躍を華やかに描いているのかと思いきや、容姿も体系もさらには霊力まで抜き出て秀でているので、色んな人物から目をつけられるため、真鶴の姿時のエピソードもある。もちろん、真鶴の時には恋もする。
上巻の感想の時にも書いたが、確かに琉球王朝末期の設定や諸外国、藩との関係がよく分かる内容だった。清国や薩摩、揺れる琉球、この微妙な関係での交渉術はなるほどと思った。
が、しかし、下巻になってから作者の集中力が切れたのか?というくらい、会話文、動作の描写のひどいことひどいこと。特に女の人の会話がひどい。驚いた時に安易に「きゃあぁぁ」と書くな!(苦笑)。そして相変わらず、カタカタ語を挿入させてるし。時代設定で保ったような話。
そして、当たり前だけど、登場人物にも感情移入できなかった。主人公は当然ながら、その他全員中途半端。薄い性格描写。
男装した女性が活躍する話って、もしかして男性作家が書くと気持ち悪くなるのかな?とか思ってしまった。いくらなんでも、服と髪を変えただけで同一人物だということがバレないって有り得ない。
舞台・時代設定以外は全部ひどい、と言っても過言ではない。この内容と文章の書き方なら、ライノベで出版すれば良かったのでは?単行本にして、装丁もいかにも大河小説のようにするからよくない。
というか、そんなに琉球王朝の時代を書きたいなら、新書で解説書いて。王宮内や御内原のことは興味深かったし。
各所の感想で好評だった理由がサッパリ分からなかった小説でした。