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7/25/2009

20090526 水底の森 柴田よしき

久しぶりの柴田作品です。長編推理小説です。2002年頃の作品?

タイトルと装丁からは想像できない深くて、様々に展開する話でした。もっとゆるくてだらだらした話なのかと思っていました。思ってた以上に内容が詰まっていて、結局一晩で読了してしまいました。

ある殺人事件の重要参考人である夫婦が行方不明になり、サラリーマンから警察へ転職した刑事はその事件を追うのだが…。夫婦の妻である「風子」の過去を追っていくうちに、自分の中から沸き起こる感情が…。

「風子」はとにかく幸から愛されない女性、派手な美人ではないけれど、様々な男性と関係をもっていく(向こうからくる)女性、として描かれています。

もしかしたら、「嫌われ松子の一生」の松子みたいと思う人がいるかもしれないが、あのようなタイプとは違い、自分や他人の人生でただ漂っている女性、です。海月みたいな。島田荘司の吉敷刑事シリーズのあの女性みたいな感じです。

今回の「風子」さんはちょこちょこ自分にも思い当たる感情があってドキッとした。(苦笑)。それと、あの設定の洋次はやはりツボです。(笑)。

最後の事件の解決辺りはやや展開が早く、真実の意外性はそんなに大した事はなかったけど、柴田氏が書くと淡々としながら上手くまとまっていた。真実の意外性を求めている人には面白みに欠ける最後かもしれないけれど。