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1/29/2010

20100128 ユージニア 恩田 陸

有名一家大量毒殺事件から数十年後に誰かがその事件に関わった人達に再び会いに行き、当時の様子を質問する。1章ずつその各人への質問の答えが口語体で書かれている。

これを読んで気付いたけれど、ほぼ全編に及ぶ口語体、この形式は私は苦手かも…。口語体って読んでも損した感じがする。場景描写がないから、話中の場面も浮かびにくい。短編集の中の一編が口語体で書かれているならまだいいと思う。今作の口語体も、人物の設定はいいと思うけれど、会話の調子に差異がないから皆同じ調子に聞こえる。口調は違うけど同じに聞こえるんだよね。この口調もいまひとつ好みじゃなかった。

その他にも、一番の重要人物であろう青澤緋沙子に文中で言われているほど強烈な印象を受けなかったのも、この話に夢中になれなかった原因かも。一人でもこういう特別な人物を描くなら、口語体ではない方がうまく描けるのでは?

そして、結局何の話だったのだろう。日本推理作家協会賞受賞作品ってこういう系だったっけ?途中にあった「久代」と「マキ」の話は誰のことだったのかな。自分の読解力の低さのせいかと思うけど、よく分からなかった。「ユージニア」の意味も、「友人」→「ユウジン」からきてる言葉というのも、何だか弱い。